編集ノート(協会CSOの視点)
本記事は“攻略”ではなく、未来技術が「人」に何をもたらすかを、現地一次情報+公式情報を基にやさしく解説します。
第1章:国際大会の流れで特別に訪れたサウジアラビア館
2025年7月13日、私は EXPO2025 大阪・関西万博 の会場で開催した国際メタバース協会主催の国際大会の運営責任者として、多くの国内外ゲストを迎えました。
その特別な機会に、私は関係者約30名を引率し、公式にご招待いただいたのが サウジアラビア館 です。
サウジアラビア館は、万博会場の中でもひときわ目を引く存在感を放っています。外観はまるで砂漠に現れる巨大なモニュメントのようでありながら、ガラスと木材を組み合わせたデザインは「伝統と未来の融合」を象徴していました。館内に足を踏み入れると、まず感じるのは 空間の広さと美しさ。天井高くまで伸びる展示空間は開放感にあふれ、訪れる人を一瞬で異国の文化世界へと引き込みます。
特に印象的だったのは、アラビア書道をモチーフにした光と映像の演出。床から壁、そして巨大スクリーンに映し出される映像が、まるで物語を旅するように私たちを誘います。
そして、グループで訪問していた30名のゲストの方々からも「まるで別世界に来たようだ」「ただの展示ではなく体験そのもの」という感想が相次ぎました。
サウジアラビア館は「規模の大きさ」「デザインの壮大さ」「文化の深さ」の三拍子がそろったパビリオン。国際大会後の公式訪問という特別な状況も相まって、私自身にとって忘れられないひとときとなりました。

第2章:建築デザインに込められた“文化と未来”
サウジアラビア館の外観デザインは、まさに「大地と天空をつなぐゲート」のようでした。
砂漠の大地を思わせる落ち着いた色合いに、ガラスや木材のアクセントを加えることで、伝統的なアラブの街並みと未来的な建築美を同時に表現しています。
館内へと続くアプローチは、まるで古代の市場(スーク)を歩くような体験。細い回廊を抜けると、中央に広がる 「サウジ・コートヤード」 に到達します。ここは日中は木陰のような憩いの場であり、夜には音楽や映像のパフォーマンスが展開されるステージへと姿を変えます。建築自体が「時間と体験の変化」をデザインに組み込んでいるのです。
さらに、サステナビリティへの取り組みも印象的でした。建物には低炭素素材や再生木材が使われ、屋上には太陽光パネルを設置。冷暖房効率を高める設計によって、臨時建築としては異例の 「運用カーボンゼロ」 を実現していると説明を受けました。単なる展示施設ではなく、未来に向けた建築の実験場 としても価値を持っています。
このパビリオンは「文化の継承」と「環境共生」を一体化させたモデルケース。子どもたちが見れば「広くて涼しい」「光がきれい」と感じる一方で、大人には「持続可能性とは何か」という問いを自然に投げかける空間設計になっているのが大きな魅力です。

第3章:文化と未来をつなぐ館内展示体験
サウジアラビア館に足を踏み入れると、まず出迎えてくれるのは 没入型の映像空間。
壁面から天井にかけて360度に広がるスクリーンには、砂漠の大地・オアシスの緑・未来都市リヤドの姿がシームレスに映し出され、まるで“時空を旅する”ような感覚を味わえます。音響と香りの演出も組み合わさり、五感を通じて「過去・現在・未来」が一体となった物語が展開されていきます。
特に印象的だったのは、アラビア書道を取り入れた光の演出。文字がゆっくりと浮かび上がり、やがて砂の粒子に変わって風に舞う——その映像は、文化の継承と変化を象徴していました。訪れていたゲストからも「ただ見る展示ではなく、心に残る体験だった」と感想が漏れていました。
展示の中には、UAE館や日本館と同様に サステナビリティや未来技術への取り組み を紹介するコーナーも設置されており、エネルギー・教育・都市開発に関する最新プロジェクトが紹介されています。特に再生可能エネルギーと未来都市計画に関する映像は、大人にとって学び深い内容でありながら、映像や音の迫力で子どもも退屈しないよう工夫されていました。
このパビリオンは「文化を伝える」だけでなく、テクノロジーを背景にした未来像をストーリーで語る設計 が特徴です。万博の「テーマパーク的楽しさ」と「未来への知的刺激」を両立した、数少ないパビリオンの一つだと感じました。

第4章:サウジアラビア館の待ち時間と訪問のコツ
サウジアラビア館は、EXPO 2025 大阪・関西万博の中でも事前予約が不要で入れる大型パビリオンのひとつです。アメリカ館や日本館のような超人気パビリオンと比べると混雑はやや落ち着いており、訪問時もスムーズに体験できました。
ただし、注意点もあります。
- 午前中は狙い目
開場直後から午前11時頃までは比較的空いており、並ばずに入れることもあります。子ども連れやファミリーにはこの時間帯がおすすめです。 - お昼前後は混雑
館内にはレストランが併設されており、ランチタイムには大混雑します。展示よりも食事目的の来場者で列が伸び、2時間以上待つケースも報告されています。 - 午後の後半は再び落ち着く
15時以降は再び人が減り、待ち時間も短めになります。夕方から夜にかけてはライトアップもあり、昼とは異なる雰囲気を楽しめるのも魅力です。
また、公式アプリの「待ち時間確認」機能を使えば、リアルタイムの混雑状況を把握できます。大きなパビリオンを効率よく回るために、こうしたデジタルツールを上手に使うことも、未来型の万博体験の一部と言えるでしょう。
第5章:まとめ — サウジアラビア館は“文化と未来”の休息スポット
サウジアラビア館は、壮大な建築美・没入型の展示・涼しく快適な空間 を兼ね備えた、EXPO2025 大阪・関西万博の中でも特に印象的なパビリオンです。
- 関係者30名を引率した公式訪問でも、多くのゲストから「別世界に来たようだ」との声が上がるほどの迫力
- 文化的ストーリーと未来都市のビジョンを融合させた、親子で楽しめる没入体験
- 比較的短い待ち時間で入館でき、涼しく快適に過ごせる安心感
- アラビアンカフェでの休憩体験も含め、学びと癒しを両立できる
おすすめの訪問タイミングは、午前中。人気館(アメリカ館・日本館など)を回ったあと、サウジアラビア館で休憩を兼ねて文化体験する流れ。体力を消耗しすぎず、親子で一日を通して楽しむための良いバランスになります。
協会CSOの視点から見ても、このパビリオンは「伝統を現代の技術で語り直す」という挑戦を成功させており、未来の国際交流の在り方を体現していると感じました。
万博の喧騒の中で、“文化と未来を静かに味わえる場所” ——それがサウジアラビア館です。
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EXPO2025|未来技術×世界のパビリオンまとめ おすすめ/モデルコース/子連れのコツを一つに集約※最新の追記はハブ記事に集約しています。ブックマーク推奨です。
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